『ポケモンレジェンズアルセウス』に登場するであろうポケモン博士の人物像をスチームパンク的視点で考察します!
2022年1月発売予定の新作「ポケモンレジェンズアルセウス」に登場する予定の「とある博士」とはどんな人物か、どこから来たのか、何を目的とした人物なのか、シルフカンパニーとの関係性などを絡めて人物像を導き出します。
2021.8.18追記:
待ちに待った『ポケモンレジェンズアルセウス』の続報となる最新PVが公開されました!主人公、博士、ギンガ団…。登場人物の姿や名前など、多くの重要な情報が判明しました。最新情報を追記しながら、この世界をさらに読み解きましょう。
レジェンズのポケモン博士はガラルからやってきた蒸気機関(スチームパンク)に造詣が深い人物ではないか
まずは結論から。
『ポケモンレジェンズアルセウス』のポケモン博士は、はるばるガラル地方から蒸気機関の知識と御三家ポケモンを携えてヒスイ地方(現:シンオウ地方)へやってきた、スチームパンクな旅人である。
…と想像しています!
どうしてこの結論に至ったか、ポイントごとに詳しく解説いたします。
「とある博士」がヒスイ地方へ訪れることで物語が始まる
未だ謎多き『レジェンズ』ですが、あの木製モンスターボールも去ることながら、最もPOCHIが気になっているのは、「とある博士」の存在です。
「とある博士」というのは、レジェンズの公式サイトにそう書かれた人物のこと。その博士が、ヒスイ地方へとやってくることで物語は始まります。
御三家を連れてやってきた「とある博士」
今回の御三家はちょっと変則的なんですね。今までの歴代御三家から、ヒノアラシ、モクロウ、ミジュマルの三匹が選抜された形です。
それぞれネズミ、フクロウ、ラッコのポケモンであり、この三種類の動物は、アイヌの神話において重要な役割をもっており、この作品が神話と深いところで繋がっていることを示唆しています(北海道ではエゾリスのことをキネズミと呼ぶ)。
なかなか憎い演出です……!
と、公式サイトに書かれており、その「とある博士」が、ポケモン研究のために各地を巡り、そして何かしらの研究目的があってヒスイ地方を訪れた旅人ということが分かります。
博士が様々な地方を旅して来たのであれば、遠く離れた「ガラル」の地から訪れた人物であったとしてもおかしくありません。
博士はガラル地方からやってきた?
博士の出身地をガラル地方と考えている理由は、ガラル地方のモデルはイギリス(グレートブリテン島)とされているからです。
時代考察の記事でも書きましたが、第一弾PVで「遥か昔」と表現される今作の舞台は文明開化から大正浪漫のあたりの時代になると考えています。そして、それは英国で産業革命真っ只中の時期と一致するのです。

マタドガス(ガラルのすがた)が示すスチームパンクの世界観
マタドガス(ガラルのすがた)の図鑑説明文には『工場が 建ち並び 空気が 汚れていた むかし。なぜか この姿に 変化した。』と明記されています。つまり、ポケモン世界にも産業革命が存在し、そしてその発祥地はガラルであったことがはっきりします。
言うなれば、ガラル地方はポケモン世界のスチームパンクの地とも読み取れます。
2021.8.18追記:
また、新PVでなかなか衝撃を受けたのは、ギンガ団本部の建物の煙突がマタドガス(ガラルの姿)になっているところ!!
博士考察でガラルについて触れましたが、今作において使用されるモンスターボールの形状からしても、ガラルとの関係性は必須と考えられます。
ギンガ団自体は、様々な地方からやってきた人々で構成されている様子。しかし、中心となっているのは、やはりガラルの人間と科学ではないかと思います。
やはり、レジェンズの影にガラルあり!?
英国発祥の先端技術を携え、ガラルマタドガスとともに蒸気船や蒸気機関車を乗り継いで世界中を旅した博士が、ヒスイ地方へ辿り着いたことから物語が始まる…!
そんな情景を想像しています。
「とある博士」がヒスイ地方へ辿り着いた目的は?
博士は一見、未開の地であるヒスイのポケモン図鑑を完成させるために現れたように見えますが…たぶん違います。おそらく、ぶっちゃけ、アルセウス狙ってますよね!?
ポケモンずかんの完成はあくまで過程であり、物語が目指す目的は「神」であるアルセウスに至るのかなぁと思っています。
そして、その偉大な目標(野望?)を達成するためにも、この「とある博士」が、ぼんぐりボールに蒸気機関を取り付けたことであの蒸気を発する木製モンスターボールが完成したのではないか?
という推察です。

世界中を渡り歩く博士は、恐らく各地でポケモン図鑑の完成に努めてきたのでしょう。
公式サイトには「ヒスイ地方(いずれシンオウ地方と呼ばれる)で初めてのポケモン図鑑」という旨の記述があり、他の土地では既にポケモン図鑑の編纂が進んでいることが窺えます。
ヒスイには興味深い研究材料がたくさん転がっています。ポケモンと人との親密な生活、創生神話、アルセウス……。
博士はことさらに興味を持ち、この場所を訪れた可能性があります。
木製蒸気モンスターボールでのポケモンゲットの瞬間を捉えましたぞ!
ボールの頂上から、蒸気がシューッ!!#ポケモンレジェンズアルセウス #pokemon #モンスターボール #pokeball #スチームパンク #steampunk pic.twitter.com/9GhWv5zYuY— スチームパンク家具工房【犬小屋軒】 (@inugoyasteam) August 1, 2021
「とある博士」はシルフカンパニー創設者!?
もう一丁、仮説立てます!
- ガラル地方で蒸気機関の知識と技術を手に入れた「とある博士」は、ヒスイ地方にて、ぼんぐりボールに蒸気機関を搭載した木製モンスターボール(スチームモンスターボール)を試作。
- のちに研究を進めるためシルフカンパニーを設立し、来たる1925年にニシノモリ教授と出会いモンスターボールの開発に見事成功した。
この説には「博士はもともとガラルの人説」という視点も含まれています。
その場合、頭にはゴーグル、怪しげな懐中時計や歯車の装置を常に持ち歩くマッドサイエンティストとして登場するでしょう。そして、博士の相棒ポケモンはシルクハット風の煙突から煙を吹き出すマタドガス(ガラルのすがた)で決定です。
世界中のスチームパンカーが大喜びですね。
あの蒸気機関をもつ木製の旧式モンスターボールが登場してしまった以上、そして、時代背景を完全に重ねてきていますから、充分あり得る説だと思います!
博士の名前を当ててみる
現行のモンスターボールを作るきっかけとなった人物「ニシノモリ教授」という名前がどうしても気になって調べたら、面白いことが分かりました。
ニシノモリというのは、ポケモンの初期スタッフの「杉森建氏(取締役・アートディレクター)」「西野弘二氏(プランナー)」「森本茂樹氏(プログラマー・プランナー)」の名前をちょっとずつ拝借してできた名前だと思われます。
せっかくなので、呼びやすいように「とある博士」に仮名をつけてみます。
「田尻智氏(代表取締役社長)」「増田順一氏(取締役・開発部長)」「渡辺哲也氏(プログラマー)」から拝借して「タナーベ博士(仮)」というのはどうでしょう!?
とにかく、これだけ思わせぶりなんですから、「タナーベ博士(仮)」は十中八九、のちのポケモン世界に多大なる影響を与えた人物でしょう。
それが何者かと考えたとき、この時代において先進的なモンスターボールを開発しているという点において、この人こそ、真の意味でモンスターボールの生みの親と考えるのが妥当ではありませんか。
博士の名前は「ラベン」博士でした
2021.8.18追記:
博士の名前は「タナーベ氏」ではなかったですね。ハズレました!笑。
新PVに重要人物として登場した「ラベン博士」です。
この博士が恐らく、今作における「博士枠」ですね。名前は惜しくもタナーベ博士ではありませんでしたが笑、ガラル出身である可能性は大です!
木製蒸気モンスターボールの出どころは未だ判明していませんが、歴代ポケモン博士の流れ的に、ラベン博士が開発したものと考えて問題ないと思います。
そして、博士がちょこっと蒸気機関をかじった程度では作れないと考えたとき、やはりラベン博士はガラルに長年住んで蒸気機関を学び、ボールを開発したとする方が自然です。
というか、ガラルは国家予算(?)を投じてヒスイ地方を開拓しています。そこに研究者を派遣するとしたら、やはり自国のお抱え科学者を送り出すのではないでしょうか。
また、瞳が青かったり、カタコトっぽい喋りも上品な感じだったり、白衣の下は洋装に紳士なブーツを着用しており、ガラルの気配を匂わせている、そんな気がしませんか…!?
余談ですが、ラベン博士の名前はラベンダーから来ているようです。
ナナカマド博士デンボク団長も植物名から取っているので(ナナカマドとデンボクは同種)、合わせた感じでしょうか。
よく見ると、ラベンダー色の頭巾や蝶ネクタイがカワイイですよね。
どうしてヒスイ地方で蒸気機関をもつモンスターボールが登場したのか?
ガラルとヒスイは「とくに寒い地域」であること
ヒスイ地方で蒸気機関をもつモンスターボールが開発されたのは、とくに寒い場所であることが理由にあると予想できます。
というのも、ポケモン世界において蒸気機関発祥の地と考えられるガラル地方と、今回の舞台であるヒスイ地方。どちらも自然環境は厳しめで、概して寒冷地です。これはガラルとヒスイの共通点として重要なポイントです。
もしかしたら、ガラルではぼんぐり内のポケモンが凍えないように、蒸気で暖めてあげる文化があったのかもしれませんね。
ポケモンを北国の寒さから守るための蒸気機関?
タナーベ博士(仮)は、他の土地からもポケモンを連れて来ています。
北国の寒さから彼らを守るための手段として、この蒸気機関をもつ木製モンスターボールを開発したのではないでしょうか。
また、ヒスイ地方は気象の変化が激しく、ポケモンの体調管理などには特に注意が必要と考えられます。文化面から見たとき、今までさほど積極的にポケモンの捕獲をしてこなかったであろうヒスイの人々に、そういった発想ななかったはず。
今回のタナーベ博士(仮)の一大プロジェクトには、ポケモンのケア面を踏まえた蒸気機関のモンスターボールが不可欠だったのでしょう。
ニシノモリ教授とラベン博士の関係性
さきほど、ゲーム内の文明レベルを一応考えると明治~大正辺りだとお話ししましたね。数字に直すと、今から約120年前後の昔です。
…みなさまお気付きでしょうか。
そう、ニシノモリ研究の記念碑的年号である1925年と、20~30年ほどしか離れていませんね。
あくまで目安だとしても、ラベン博士が研究に費やしたであろう歳月を考えれば、この二人はほぼ確実に、現役の研究者として出会っていたはずなのです!
シフルカンパニー=蒸気の力?
ところで、シルフカンパニーの「シルフ」って何だと思います?
恐らくですが、これは錬金術において信仰されていた「四大元素」のうちの一つ、風を司る精霊を指しています(綴りはSylph、シルフカンパニーの英語表記はSilph Co.)。
「四大元素」とは「火」「空気、風」「水」「土」の四要素から世界の全てが構築されているとする考えです。
熱と湿=蒸気
そこから発展して「五大要素」というのがあります。
詳しくは省略しますが、その説で「空気」は、基本物質である「エーテル」に、「熱」と「湿」という二つの要素が加わってできるものであると考えられています。
熱と湿…POCHIはすぐに蒸気を思い浮かべましたよ!?
錬金術師は、さまざまな物質同士を掛け合わせ、あるいは分離させたりして、世界の真理を追究します。鍋やフラスコから立ち昇る蒸気は、彼らの研究に欠かせない象徴的な要素の一つとなっています。
シルフの語源は「木製」のボールにも繋がる…?
また、シルフの語源である「シルヴァ(Silva)」は「森」「樹木」を表すラテン語であり、ぼんぐりボールの研究とも関連づけることが可能です。
ちなみに、「エーテル」というワードもエーテル財団に繋がりますし、ポケモン世界のネーミングとして何となく繋がっています。
考察解説動画
時代背景、蒸気を吹き出す木製モンスターボール、そして「とある博士」について。スチームパンク的視点でポケモンレジェンズアルセウスの世界を考察する動画をYouTubeにアップしました。
犬小屋軒YouTubeチャンネルでは、スチームパンクにまつわる動画をアップしています。制作、解説、考察などなどどうぞお楽しみに!
ぜひ今後とも応援していただけますと嬉しいです!!高評価ボタンとチャンネル登録も何卒よろしくお願いいたします!!
あとがき
ということで、だいぶ長くなってしまいましたが、ポケモン博士考察に最後までお付き合いくださりありがとうございました。
いろいろ書きましたが、要するに、あの旧式の木製モンスターボールを作るにあたって自分なりに納得できる設定がほしかったのです。
ただ、考えだしてみると、予想以上に興味深い話がたくさん出てきて驚きました。これを機に、もっとポケモン世界にエセ科学のメスを入れていきたいなぁと思っています。
2021.8.18追記:
最新PVにて、登場する人々についても、かなりの情報が出てきましたね。
まず、先に名前の挙がった〈ギンガ団団長〉デンボク。初代ダイヤモンド・パールでキーパーソンとして登場したナナカマド博士の先祖であると、公式サイトにて説明されています。相変わらずキリッとしたイケオジですね笑。
また、公式で「他にも誰かの先祖にあたる人物が登場するようだ。」とあることから、〈ギンガ団調査隊隊長〉シマボシの子孫に位置するのが、ダイパにおける〈ギンガ団ボス〉アカギなのではないかと言われています。
ポケモンの世界って、奥深い……!!
それにしても、「とある博士」って謎含み過ぎじゃありません!?
遥か昔のヒスイ地方での冒険活劇。その世界へ我々を誘うポケモン博士はどのような人物なのか。わくわくしますね。
それでは、旅の幸運を……!